|
|
|
|
|
|
|
| |
3方位衝撃加速度計 3 Direction Shock Counter
商品の概要
この３方向衝撃加速度記録計は超小型の加速度センサーを内臓した、携帯サイズの衝撃・加速度記録計です。X、Y、Z軸の３方向のピーク加速度や３軸の合成加速度を記録することで、輸送物品や設置環境に加わる振動や衝撃の調査が可能となります。具体的には、被験体となる荷物にセッティングして輸送過程の状況をメモリーしたり、精密機械を工場などに設置する際の設置環境を調査したり、地震記録計として使用するなど、幅広い目的に使用できるように企画されています。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
企画の背景
プロとアマチュアのボーダーレス化を始め、専門的知識がないと使えないモノを、より簡単で明解なモノに置き換えていく試みが、近年私たちの身近なところでよく見かけられます。この企画も同様に、商品の使用領域が人的な制約に左右されることなく確実な成果を得られるように考えられました。初期設定や設置場所の選定、様々な対象物に対する取り付け方の問題など、専門家であっても、ミスを誘発する要素を多分に含んでいます。しかも、この装置を扱うユーザーは、輸送や生産の現場担当者で、この種の計測器には不慣れです。この条件下で人的なミスを極力減らし、専門的技能が無くても使える装置を開発するために、今までとは全く異なる発想が必要でした。 |
|
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
商品コンセプト
まず１つ目に、操作性をシンプルにまとめる必要がありました。今までの機器では、小さい液晶表示に対して多くのキーが配置され、見ただけで拒否反応を示しそうな難解な印象を与えています。そこで、設定などに必要な表示は、本体とコードでリンクさせたパソコンの画面上で、大きく判りやすくGUI表現し、現場で設置する本体のボタンは、電源ONとスタートを兼ねた１つのキーだけに絞りました。そして、２つ目は、様々な設置場所に対応できるジョイント機能です。それまでの設置方法は、ビス止めに限定されているため、現場での工夫が要求されますが、本機では、ビス、釘、バンド、クランプ、両面テープと、様々な取り付け方に対応しているため、現場状況に応じた設置が、専門技術が無くてもスムーズに行えます。また、ベース部を独立させる脱着機能によって、デリケートな計測部に外部応力を加えることなく、ベース部をビスなどで半永久的に固定できる機能も、大きな改良点の１つです。３つ目は、従来の計測器のイメージを一新するような提案性の高いデザインによって、同市場の意識啓蒙をはかる試みです。専門家でない人が使う機器であれば、なおさら「プロらしい匂い」が必要で、使うたびに満足感を喚起させるものでなければなりません。 |
|
|
|
|
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
デザインのポイント
まず、インターフェースデザインについてのポイントです。この計測器は、作動中は振動などの精密なデータの記録を行っているので、今までのような入力キーがあると外部からの振動を拾い、データが正確に解析できません。そこで、このような接触型のインターフェースは避け、動作状況を目で確認できる視覚的なイターフェースだけに絞ることにしました。これによって、計測時にはLEDによる動作確認を、解析時には転送されたデータをパソコンで確認するという、極めて明解なインターフェースが確立できたと思います。視覚インターフェースの表現は、空間の３次元方向を直感的に感じ取れるように、Y型にLEDを配置し、よりシンプルなピクトグラムサインにしました。また、スタイリングデザインについてのポイントは、具体的には、被験体への安定感を感じられるようにした４つ足の構成や、四角い基盤を覆う外観をあえて円形で表現し、前後左右の感覚を無くしたこと、波のうねりのようなニュアンスのあるラインでの新しいディテール処理、被験体に対して存在が目立つ高輝度メタリック塗装の処理や、ベースユニットを塗装せずブラックの成形色とし、ハードな固定方法への配慮と本体を薄く見せるための処理を兼ねたことなどがあげられます。 |
|
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
株式会社 ハーズ実験デザイン研究所 代表取締役 村田智明
＜グッドデザインアワード・イヤーブック（（財）日本産業デザイン振興会発行）より抜粋＞
関連サイト http://www.g-mark.org/library/2001/gold/working.html
|
|
|
|
 |
|
|
|
|
