一瞬、心を奪われるモノがあります。
そのモノによって、気持ちが洗練されること。
そして、生活が変わること
そして、生き方がかわること。
こういったエフェクトを発信できるものがあります。
人の心をハッとさせるには、ある種の「見慣れぬ要素」と「共感性」を同時に備えなければなりませんが、日本でのモノ作りは、同族性の中での展開という、似通ったデザインの閉鎖的なカテゴリーを作り上げてきました。
それは、最も組織的な動きをするジャパニーズメーカーの集団開発型商品にほかならないので、没個性的商品になるのは当然の帰結だと思われます。最大公約数的なモノ作りは、エンブレムを覆うと、どのメーカーの商品であるかわからなくなる商品を数多く作りだし、私達の生活からモノを所有する喜びを奪っていきました。
ストレスは、人が働き、暮らす、見慣れた環境の中で起こります。視覚的、心理的な要素が考慮されていないオフィスや家庭環境では、わずかな心理的抑圧に対してもストレスが生じやすい状態になります。会社、家庭など社会での視覚的環境を向上し、心理的な解放を生むためには、空間レベルのコーディネーションが考えられなければなりません。hersが単品のプロダクトデザインにとどまらず、グラフィックやサイン、インテリアや環境に対しても同様な発想を持っているのは、すべて、空間の中の単品という、コーディネーションに基づいたデザイン哲学を持っているからです。
hersは、モノの存在意義を高め、視覚的環境を高めます。
hersは、モノの贈り手である企業に社会的存在価値を見つけていきます。